2024・男子・横浜市立戦


202461日(土)、都立大学体育館にて2024年横浜市立大学定期戦が行われました。昨年は横浜でフルセットの末都立大が勝利。連勝を狙う都立大と雪辱を期す横市大の対戦。今年の対戦は劇的な幕切れが待っていました。

横市大は関東大学リーグ5部から昨秋転落。上背のある攻撃力のチームでしたが、今年はややこぢんまりした印象でした。

都立大学体育館は長い間あちこち雨漏りが放置されていましたが、この対戦に合わせたように修復されてきれいになりました。

 

まず、試合の出場メンバーを背番号順に紹介します。( )内は名前と学年です。

試合経過は姓ではなく、現役の皆さんが普段呼び合っている名前を使います。

1)山本 健才(ケンサイ、3年)

2)柏木 英寿(ヒデトシ、3年)

3)小野寺 孝王(タカオ、3年)

4)河本 秀悟(シュウゴ、3年)

5)和田 幸村(ユキムラ、4年)

6)藤巻 晴成(セナ、2年)

7)伊藤 康佑(コースケ、1年)

8)兵永 悠輔(ユースケ、2年)

9)水島 涼雅(リョーガ、2年)

10)山 日向大(ヒナタ、1年)

11)鈴木 天翔(タカト、2年)

14)中野 愛斗(アイト、1年)

15)吉田 成希(ナルキ、2年)

16)石井 仁人(マサト、3年)

19)内藤 櫂斗(カイト、2年)

 

第一セット

スタメンは、アウトサイドヒッター対角にシュウゴ(4)とユキムラ(5)、ミドルブロッカーはケンサイ(1)にカイト(19)、セッターはナルキ(15)、オポジットにユースケ(8)、リベロはリョーガ(9)、アイト(14 )の顔ぶれ。

ユースケのサーブで試合開始。序盤、レシーブからのつなぎがよく、カイトのセンター攻撃、ユキムラ、ケンサイのブロックなどで10:7とリード。

相手エースのスパイクが徐々に決まりだし、サーブジャッジミスなどで連続失点を重ねて10:11と逆転されるが、ユースケの効果的なサーブが続き、相手陣形を崩してスパイクミスが、14:11と再び優位に立つ。

リベロ リョーガのナイスレシーブからシュウゴが決める理想的パターンで連続得点。17:11と一気にリードを広げる。クイックで18点目を決めたカイトに代わり、リリーフサーバーにタカトを送り、サーブでゆさぶりをかける。ケンサイのクイック、ユキムラのライト攻撃で20:13とさらに点差が広がり、このまま一気に押し切れる雰囲気。相手サーブに押されて20:17とややもたついたが、終盤はユースケのスパイク、前衛に戻ったカイトが効果的なブロックを決め、最後は相手エースがスパイクミス。余裕で第一セットを25:20で先取した。

 

第二セット

スタメンを変更。アウトサイドヒッターライトをユキムラに代えてタカオ(3)、オポジットにセナ(6)が入る。

立ち上がり、カイトのセンタークイックが外れ、リズムがおかしくなるとサーブレシーブにも影響して思うような攻撃ができなくなり、0:4といきなりリードを許す。カイトのブロックで2:5。挽回のきっかけを掴もうとするが、サーブレシーブが乱れて思うような攻撃ができないまま、さらに失点。2:8となり、たまらずタイムアウトを取る。

このタイムは効果的だった。相手スパイクミスに乗じてナルキが好サーブを連発。相手の攻撃を封じて、セナ、ケンサイのスパイクを引き出し、連続ポイント。8:8の同点に持ち込む。ここで相手がタイムアウト。

中盤はサーブミス、細かいレシーブミスが目立ち、シュウゴのスパイクもなかなか決まらず、失点。徐々に離される。シュウゴが止められて13:17とされたところで、2回目のタイムアウト。

相手ミスでサイドアウトになり、このセット好調のナルキのサーブエースで16:171点差に迫る。サーブレシーブが安定し始め、ケンサイのクイック、シュウゴのサービスエース、セナのフェイントと多彩な攻撃を決めるが、調子を上げた相手エースのスパイクを封じることができず点差が縮まらない。19:20からタカオのライトスパイクが止められて19:22。さらにスパイクを続けて決められ、20:24とついにセットポイントを握られてしまう。

ここでタカオが奮起。ライトからお返しのスパイクをきれいに決めて最初のセットポイントをまぬがれる。21:24。後に下がったタカオの好サーブが相手陣形を乱すとシュウゴが力強いスパイクを連続して決め、23:24。焦った相手エースが無理な体勢からスパイクをネットにかけ、ついにジュース。押せ押せムードの中、ナルキがブロックを決めてマッチポイントを握り、最後はカイトが相手エースをシャットアウト。セットポイントを握られながらも連続6得点、26:24でゲームセットとした。

 

セットカウント 2025:2026:24

今年はストレートで定期戦を飾った。

 

OBの目;寸評】

第二セット、20:24になったときは今年もフルセットになることを覚悟した。だがそこからの逆襲は見事。終盤浮き足立った横市大に比べ、都立大は各自の役割をきっちりこなした結果だった。印象的だったのはタカオが決めた20点目。その直前止められたタカオにあえてナルキがまたライトに廻した。レフトを警戒していた相手のブロックはついていけず、この強気の配球がタカオの21点目を生み、連続得点につながる伏線だったように思う。

横市大は粘り強いレシーブをみせて、都立大の攻撃を切り返してきた。逆に都立大はセット中盤に細かいレシーブミスが目立ち、攻撃のリズムが作れなかったことは反省点。持ち味の多彩な攻撃力を引き出す基礎になるのは丁寧なレシーブにあることを改めて認識した試合だった。

 

今年の定期戦は劇的な幕切れで、昨年に続いて都立大が連勝しました。地力の差は昨年よりやや広がったように思えました。

公式戦終了後、両校若手同士のテストマッチが行われましたが、その差は紙一重。今後とも両校競い合いながらお互いに切磋琢磨して欲しいと思います。

今回、試合経過の報告に皆さんの名前をカタカナで表記しました。今までとはちょっと違った雰囲気になりましたでしょうか。

 

 

(文責;佐藤恒夫 21期)