2023年5月21日(日)に男子の横浜市立大学定期戦が行われました。昨年は接戦でしたが敗れました。また今年3月に行われた関東公立バレーボール大会の対戦でもフルセットの末、勝利を逃しました。今回は雪辱を期して敵地に乗り込みました。
横浜市立大学はリーグ戦ではひとつ上の5部所属。長身のアタッカー2枚がレフトとライトから攻める攻撃型のチームです。
都立大学のメンバーを紹介します。
左から、山本健才(1、2年、センターブロッカー)、小野寺孝王(3、2年、ライトサイドアタッカー)、河本秀梧、(4、2年、レフトサイドアタッカー)、小町大翔(5、3年、レフトサイドアタッカー)、高井良駿一(6、3年、セッター)、西田蒼志(7、3年、ライトサイドアタッカー)、野中崇弘(8、3年、サーバー)、水島涼雅(9,1年、ライトサイドアタッカー)、石井仁人(10、2年、センターブロッカー)、中村涼(11、1年、レフトサイドアタッカー)、一松佳希(14、3年、リベロ)、吉田成希(15、1年、セッター)、平野一真(17、4年、リベロ)、岡野紘太(19、4年、センターブロッカー)
括弧内は(背番号、学年、ポジション)を示します。
それでは試合の経過をご報告します。
第1セット
スタメンは、前衛左から河本(4)、吉田(15)、山本(1)、後衛左から岡野(19)、西田(7)、小町(5)の布陣。リベロは平野(17)。
いきなり相手キャプテンの強烈なドライブサーブ。サービスエースを献上したが、双方エースの打ち合いで互角の展開。
レシーブを粘って、西田がサービスエースを奪い、9:7 。これで抜け出せると思ったが、相手エースのスパイクコースを読み切れず、得点を許す。9:10。
相手レシーブの乱れに乗じて、河本がスパイク、山本がブロックを決め、12:10と引き離しにかかるが、サーブミスをお付き合いするなど、なかなか引き離せない。
西田がライトから繰り返し攻めるもブロックされ、河本のバックアタックも不発。15:16、17:17、18:17と苦しい展開が続く。
ここでセッターとライトアタッカーの2枚替え。高井良(6)と小野寺(3)が入る。
試合の流れを変えようと試みたが、相手エースにいいように決められ、こちらのミスも重なって連続4失点。18:21と逆転されてしまう。相手がサービスミスをして、19:21。ここが追撃のチャンスだったが、小町が痛いサーブミスのお付き合い。19:22から当りの出てきた相手エースに連続して決められ、第1セットを落とした。20:25
中盤まで互角の展開だったが、相手エースを止められず、レシーブやトスに細かいミスが出て、最後は自滅した恰好だった。
第2セット
立ち上がりまたも相手キャプテンのドライブサーブに苦しみ、0:2とされるが、河本が踏ん張り、4:4。山本が相手セッターのミス(ドリブル)を誘う好サーブを放ち、6:4と主導権を握る。続く吉田も好サーブを連発。2本のサービスエースと河本のスパイクがおもしろいように決まり、連続6点。12:5とすると、相手はタイムアウト。
小町のスパイク、山本のセンタークイックで着実に得点する一方、相手はドリブルミスなどを重ね、16:8とリードを保つ。唯一怖い相手キャプテンのドライブサーブにはレシーブを固めて、小町につなぎ、彼がフェイント気味に落として1本で断ち切る。17:10。
山本に代わり、サーバー野中(8)が伸びるサーブで相手を崩し、河本のスパイクを呼び込み、21:11。相手エースの連続スパイクで、21:13とされると、頼れる岡野がセンターから鮮やかなクイックを決め、22:13とほぼこのセットを決めた。と思われたが、サーブレシーブの乱れから2失点。23:17と追い上げられる。それでも西田が着実にライトから2本決めて第2セットを奪い返す。25:18
サーブで崩して、相手の長身エースに思うように打たせない作戦が功を奏した。
第3セット
小町がいきなりサーブポイント。立ち上がりは双方エースの打ち合い。河本がやや流れたトスを巧みにブロックアウトして、4:2とリード。
吉田がサービスエースを含め、このセットも好サーブを連発。相手エースの強烈スパイクをリベロ平野が拾い、西田、岡野がブロックで止めて完全にこちらのペース。相手の長身エースにミスが出始め、連続8得点で12:2と大量リードを奪うことに成功。
中盤、相手キャプテンにライトから連続して決められ、14:9と追い上げられるが、小町がお返しとばかりに、超クロスにスパイクを決め、16:9。西田に代わり、サーバー水島(9)が入る。山本のクイックで、17:10。山本サーブのところで、小野寺にサーバー交代。
リベロ平野のナイスカバーから岡野が決めるというように、再三の好レシーブで盛り上がる。21:13。吉田~岡野のコンビが合わず21:15とされたところで、タイムを取り、落ち着きを取り戻す。
河本のスパイクで相手攻撃を断ち、22:15。岡野が完璧なクイックで23:16とすると、押せ押せムード。野中がサーバーで入り、バックで好レシーブみせる。小町が移動攻撃をしかけ、24:17とマッチポイント。最後も小町がしっかり決めて締めくくった。25:18
相手エースをブロックと好レシーブで潰したことが大きかった。
【OBの目;寸評】
試合全体に、各人のサーブがよかった。相手レシーブを崩すことで、2枚の長身エースを徹底マークすることができた。横市大の監督も「都立大のサーブに脱帽」と言っていた。一方、こちらのサーブレシーブは強力なサーブに対しても大きく崩れなかったことも勝因の一つ。多少ぶれてもしっかりセットアップできたので、有効なスパイクを打ち込むことができていた。
ただ、第1セットの終盤のように自滅する脆さがまだときおり見える。ブロック、レシーブ、2段トス、スパイクのどれかワンプレーで立て直すワザをもっと磨きたい。
今年の定期戦では見事昨年の雪辱を果たしました。選手層の厚さ、チームとしてのまとまりなど、総合力で都立大学のほうが優位だったと思います。どの場面でも部員個々の力を発揮できる普段の練習の積み重ねの賜です。リーグ戦でみられた、相手に簡単には点を与えない「しつこさ」がこの試合でも随所にみられました。ただ、リーグ戦で活躍した人が今回怪我で離脱していたのは残念。怪我は避けられないアクシデントかもしれませんが、テクニックと同じように練習でも怪我をしない工夫をして、一戦一戦、実戦経験を積んで欲しいと思います。
(文責;佐藤恒夫 21期)